こんにちは、プロサポニュース部です!
本日は、今回の介護報酬改定で全サービスに義務付けられた虐待防止の推進に関する取り組みをご紹介します!
令和3年1月18日に、ついに介護報酬改定の内容(算定構造)が決定しました。
参考:第199回社会保障審議会介護給付費分科会(Web会議)資料|厚生労働省
基本報酬は1単位から上がる等わずかながら変化を見せ、加算等の新設や廃止も多くみられました。
また、発表された基本報酬の単位に加え、令和3年9月末までは新型コロナウイルスの対策費として0.1%を基本報酬に上乗せできるとの発表もあり、今回の報酬改定では運営基準も大きく変わる(追加が多い)ことにも注目が集まっています。
今回の介護報酬改定のポイントは大きく分けて5つです。
1.感染症や災害への対応力強化
2.地域包括ケアシステムの推進
3.自立支援・重度化防止の取組の推進
4.介護人材の確保・介護現場の革新
5.制度の安定性・持続可能性の確保
この5つのポイントの他、『6.その他』に区分されるものの中に高齢者虐待防止の推進というものがあります。
平成 17 年 11 月 1 日に国会において「高齢者に対する虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」(以下、「高齢者虐待防止法」といいます。)が議員立法で可決、成立し、平成 18 年 4 月 1 日から施行されることになりました。
この法律では、直接的に高齢者の虐待を禁ずることはもちろん、介護従事者の私たちに発見した場合の市町村への通報義務を定めたり、通報を受けた市町村の対応等を定めています。
参考:高齢者虐待防止|厚生労働省
同様の法律は、高齢者だけでなく障がい者にも定められています。
参考:障害者虐待防止|厚生労働省
今回の介護報酬改定では、これら虐待に対する取り組みを今までより強化するため、介護事業所に対して運営基準に項目を追加することで更に防止に取り組む体制を作ることを定めています。
今回の介護報酬改定では、全ての介護サービス事業者を対象に、利用者の人権の擁護、虐待の防止等の観点から、虐待の発生又はその再発を防止するための委員会の開催、指針の整備、研修の実施、担当者を定めることが義務づけられました。(※3年の経過措置期間有)
運営基準(省令)に以下が追加されました。
①入所者・利用者の人権の擁護、虐待の防止等のため、必要な体制の整備を行うとともに、その従業者に対し、研修を実施する等の措置を講じなければならない旨を規定。
②運営規程に定めておかなければならない事項として、「虐待の防止のための措置に関する事項」を追加。
③虐待の発生又はその再発を防止するため、以下の措置を講じなければならない旨を規定。
・虐待の防止のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等の活用可能)を定期的に開催するとともに、その結果について、従業者に周知徹底を図ること
・虐待の防止のための指針を整備すること
・従業者に対し、虐待の防止のための研修を定期的に実施すること
・上記措置を適切に実施するための担当者を置くこと
以上3点が介護事業所が行うべきこととして運営基準に追加される項目です。
運営基準に定められますので、実施できていなければ運営に関わってくるということになります。
今日は3年後には全サービスに共通で策定が義務付けられる高齢者虐待防止の推進についてご紹介してきました!
2月もあっという間に終わり、3月も近づいていよいよ報酬改定のQAが出始めます!
重要事項説明書等の再締結の中で情報収集を行うのは大変だと思いますが、お役にたてるよう発信して参ります!
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