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【令和3年 報酬改定】感染症・災害対策が業務に追加される?!今から準備すべきこと

元山 ゆず香

監修者

介護福祉士

元山 ゆず香

大学を卒業後、特別養護老人ホームにて現場業務に従事。その後、福祉系大手企業に入社し、エリアマネージャーとして、施設介護事業・居宅介護事業・障害福祉サービス事業でのエリアマネジメント・行政対応を経験。また、法人本部に異動し教育部門・監査担当部門の部長を歴任。現在は全国の介護・障害福祉事業所の支援やセミナーの開催、DXO株式会社での介護関連事業の支援などを実施。

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こんにちは、プロサポニュース部です!

本日は、令和3年4月に実施される報酬改定についての情報をご紹介します!

令和3年報酬改定に向けた議論

令和3年の4月1日に、介護報酬の改定があります。

 

今回の介護報酬改定のスケジュールは、令和2年3月16日に実施された社会保障審議会にて以下の通り予定されています。

 

【令和3年 介護報酬改定スケジュール】

 

令和2年~秋ごろまで:関係団体へのヒアリング

令和2年秋ごろ:具体的な⽅向性の議論

令和2年12月:基本的な考え⽅の整理・とりまとめ

令和3年1月:諮問・答申

令和3年2月~3月:介護給付費単位数等サービスコード表

 

参考資料:第176回(R2.3.16)社保審-介護給付費分科会 資料3

 

【現在決定していること 令和2年9月現在】

①福祉用具の上限設定頻度の見直し

 

6月1日に開かれた審議会にて、福祉用具の上限設定頻度の間隔が短すぎ、事業所の負担となっていることが議題としてあがりました。

この議論の結果、令和3年4月1日より、他のサービスと同様、福祉用具の上限設定も3年に1回の見直しを行う事が決定されました。

令和3年1月貸与分から適用される福祉用具の全国平均貸与価格及び貸与価格の上限の公表について

 

②高額介護サービス費

 

高額介護サービス費は負担上限額を医療保険の高額療養費制度の負担上限額に合わせることを前提に議論が進んでいます。

 

③総合事業の対象者・ルールの弾力化

国がサービスごとに定めている上限額を超える報酬を、市町村の判断で設定することを新たに可能とする省令案です。

例えば専門職を加配するなど、現場の自由度を更に高めることに寄与すると考えられています。

 

これらのパブリックコメントが出され、意見募集の締め切りは9月23日に予定されており、10月中旬を目処に改正省令が公布され、施行は来年4月1日からとなっています。

「介護保険法施行規則の一部を改正する省令案」に対する意見の募集について

 

④感染症や災害への対応力強化と評価

9月4日の審議会で、次の改定ではこのテーマを、全てのサービスに共通するコンセプトの1つに位置付けると説明がありました。

 

平時から取り組みの強化を促す方向で運営基準を見直したり、施設・事業所に業務継続計画(BCP)の策定を求めたりするたたき台を提示し、これから年末にかけて具体策を詰めていく方針を打ち出しました。

第184回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料

 

【引き続き議論されていること 令和2年9月現在】

1:被保険者範囲・受給者範囲

2:補足給付に関する給付の在り方

3:多床室の室料負担

4:ケアマネジメントに関する給付の在り方(利用者自己負担導入)

5:現役並み所得」「一定以上所得」の判断基準

6:現金給付

総合事業の対象者・ルールの弾力化

 

この省令案は、以下2つの特徴があります。

1:総合事業対象者の拡大

現行で要支援の高齢者に限っている対象者の範囲を拡大し、市町村が必要だと認めることを前提として、要介護の高齢者でも訪問、通所など総合事業のサービスを受けられるように改めるものです。

サービスの継続性を担保し、地域とのつながりを維持してもらうことが狙とされており、要支援から要介護になった途端、それまでのサービスが全て使えなくなってしまうのは本人にとって良くないとする背景から施行される見通しです。

 

2:報酬の弾力化

 

国がサービスごとに定めている上限額を超える報酬を、市町村の判断で設定することを新たに可能とする省令案です。

例えば専門職を加配するなど、現場の自由度を更に高めることに寄与すると考えられています。

 

昨年の12月16日に実施された社会保障審議会・介護保険部会では、令和3年の報酬改定では要介護1・2の軽度者の総合事業への移行は行わない方針だとしていましたが、

今回の決定は、これら軽度者の総合事業への移行が開始することが決定したと言わざるを得ません。

感染症対策や災害対応

9月4日の審議会で、次の改定ではこのテーマを、全てのサービスに共通するコンセプトの1つに位置付けると説明され、平時から取り組みの強化を促す方向で運営基準を見直したり、施設・事業所に業務継続計画(BCP)の策定を求めたりするたたき台を提示し、これから年末にかけて具体策を詰めていく方針を打ち出しました。

 

今後の検討の方向性としては、「日頃からの発生時に備えた取り組み、発生時の業務継続に向けた取り組みを推進する」「各事業所でBCPの策定を進めていく」などが示されています。

 

これらを具現化していくことが介護事業所に求められていくことになりますが、

争点となるのは【運営基準】に盛り込むか、【新たな加算】で評価するのかということです。

 

全国老人保健施設協会からは、「運営基準を厳しくするなら、それに見合うよう基本報酬を引き上げて欲しい」という意見が有り、神奈川県からは、「感染症対策などに取り組む事業所が取れる加算を作り、インセンティブを設けることで底上げを図れるのではないか」と意見しています。

まとめ

新型コロナウイルスの世界的な流行により【感染症や災害への対策業務】が議論に追加され、ICT化や事務作業の共同化等、システム化がさらに加速しています。

 

ここへ来て【要介護1・2のご利用者が総合事業へ移行】する動きも決定し、介護保険の報酬は下がらなくても、対象者が減ることで全体の介護保険料は下がることが見通せるようになりました。

 

現在の要介護1・2のご利用者様が総合事業の単価になった場合、事業所としての売上は大きく下がってしまう事は明らかです。

 

身体介護の技術をあげ、重度者のご利用者を多く担当している事業所だけが生き残れるという現実が目の前に来ています。

 

 

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