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【令和3年 介護報酬改定】無資格では介護ができなくなる?認知症基礎研修について

元山 ゆず香

監修者

介護福祉士

元山 ゆず香

大学を卒業後、特別養護老人ホームにて現場業務に従事。その後、福祉系大手企業に入社し、エリアマネージャーとして、施設介護事業・居宅介護事業・障害福祉サービス事業でのエリアマネジメント・行政対応を経験。また、法人本部に異動し教育部門・監査担当部門の部長を歴任。現在は全国の介護・障害福祉事業所の支援やセミナーの開催、DXO株式会社での介護関連事業の支援などを実施。

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こんにちは、プロサポニュース部です!

本日は、令和3年4月に向けて協議が進んでいる介護報酬改定の審議会の内、11月5日に議題にあがった認知症介護基礎研修についてご紹介をしていきます!

令和2年11月5日の審議会

◇厚生労働省:第191回社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料

厚生労働省は来年4月の介護報酬改定で、全ての無資格の介護職員に「認知症介護基礎研修」の受講を義務付ける方針を固めました。

また、併せて認知症に対応したサービスを実施した場合は、加算で評価することも検討していくとしています。

 

厚労省は昨年6月に閣議決定した認知症施策推進大綱に、「介護に関わる全ての人が受講」との目標を盛り込んでおり、より参加しやすい環境を整えたうえで、経過措置を挟んで無資格者に受講を義務付ける意向を示しました。

 

介護労働安定センターの昨年度の調査結果によると、看護師、社会福祉士、介護福祉士、ケアマネジャー、ホームヘルパーといった関係資格を何も持たない人は、介護職員のおよそ6%とされています。

 

厚労省は今回、認知症介護基礎研修を全てeラーニング化し、この6%の無資格者を対象に受講を進める方針です。

認知症介護基礎研修とは

認知症介護の研修は難易度や目的、受講対象などによって分けられおり、徐々にステップアップしていくのが特徴です。

認知症介護基礎研修は認知症介護の研修のもっとも基礎的なレベルの研修となっており、受講時間は6時間です。

 

認知症介護基礎研修は、認知症介護ができるようになるために必要な基礎的な知識と技術、考え方を身に着けるのが目的です。

認知症介護基礎研修から順にステップアップしていき、最終的には指導・教育が目的の「認知症介護指導者研修」が最上位の資格です。

 

現在の認知症介護基礎研修の受講条件は「現場経験が3年以内」とされていますが、無資格者が介護現場で従事するために必須となれば、この辺りも見直しがかかることとなるでしょう。

認知症専門ケア加算とは

専門的な認知症ケアを普及する観点から創設された認知症専門ケア加算は、現在は施設や通所介護に設けられている加算です。

5日の審議会では、在宅の中重度の要介護者も含めた認知症対応力を向上させていく観点から、訪問系サービスにおいても、現行の認知症専門ケア加算の要件等を踏まえて、加算の対象とすることを検討してはどうかという意見が出ました。

 

また、既に加算が設けられている施設や通所介護については、更に加算の取得を進めていくために、算定要件の緩和や、人材要件に定められている資格取得e-ラーニングの活用等により、受講しやすい環境整備を行うこととしていくことで大筋が決定しています。

まとめ

今までの介護報酬改定では、報酬が上がる、下がるがメインで議論されてきましたが、今回の介護報酬改定は、加算の取得に紐づく要件に大きく変化が見られます。

 

『加算』は、国が『評価したいポイントはここだよ』『これが出来る事業所にはお金を加算して支払うよ』という前提で設けられますので、どの事業も加算を取得していくことが、安定した経営のためにポイントとなってきます。

収入が多ければ、従業員に支払う給与も多くすることが出来ますが、一方で加算の取得が出来ていない事業所は『選ばれない』ということになります。

『加算』には『要件』がついて回り、この要件を満たした運用を行う事も決して楽ではありませんが、国が言う『質が高い介護サービスを目指す』ということは、この加算に紐づいた要件を満たすことと言えます。

 

訪問介護事業においては、以下が今回の介護報酬改定のポイントです。

【令和3年 介護報酬改定のポイント】

①人材不足に対し、特定事業所加算の算定を行うことを条件として賃金を上げる。

②事業運営を効率的に行うために取得すべき加算の運用には、サービス提供責任者の業務効率化が欠かせない。

③生産性の向上は、介護業界全事業にとってもキーワード。

 

これが次期法改正の大きなポイントになってきます。

 

◇【令和3年度 介護報酬改定】 事務作業の共同化や加算取得もキーワード!

 

 

【報酬改定に向けて加算の取得を検討したい方はこちらから】

 

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