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【令和3年 介護報酬改定】本日時点での論点まとめ~居宅介護支援~

元山 ゆず香

監修者

介護福祉士

元山 ゆず香

大学を卒業後、特別養護老人ホームにて現場業務に従事。その後、福祉系大手企業に入社し、エリアマネージャーとして、施設介護事業・居宅介護事業・障害福祉サービス事業でのエリアマネジメント・行政対応を経験。また、法人本部に異動し教育部門・監査担当部門の部長を歴任。現在は全国の介護・障害福祉事業所の支援やセミナーの開催、DXO株式会社での介護関連事業の支援などを実施。

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こんにちは、プロサポニュース部です!

本日は、令和3年4月に向けて協議が進んでいる介護報酬改定の審議会の内、11月26日にまとめられた報酬改定の論点についてまとめます!

 

令和2年11月26日の審議会

 

◇厚生労働省:11月26日 社会保障審議会介護給付費分科会(web会議)資料

11月26日の審議会では、以下10項目について現在までの議論と方向性がまとめられました。

 

【審議会検討項目】

居宅介護支援・介護予防支援、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院・介護療養型医療施設、感染症や災害への対応力強化、地域包括ケアシステムの推進 、自立支援・重度化防止の推進 、介護人材の確保・介護現場の革新、制度の安定性・持続可能性の確保、その他の事項

居宅介護支援 報酬改定ポイント6項目

【論点①】

質の高いケアマネジメント

 

①特定事業所加算については、質の高いケアマネジメントの推進を図る等の観点から、拡充を含めた必要な対応(※)を検討する。一方、小規模事業所の中には、職員の配置要件などに関し、要件を満たすことができない事業所もあり、そうした場合であっても、事業所間の連携を推進することにより、質の高いケアマネジメントを実現できると考えられる場合については一定の評価を行うため、事業所間連携を促進する加算区分を設定することも検討する。

②(介護予防)(看護)小規模多機能型居宅介護事業所連携加算について、算定率が低調であることや、報酬体系の簡素化の観点から廃止する。また、現行の加算(Ⅳ)の算定要件については、加算(Ⅰ)〜(Ⅲ)と評価軸が異なることや、医療と介護の連携を推進する観点から、加算の名称について、算定要件に沿った名称として、例えば、「医療介護連携体制強化加算【仮称】」と見直す。

③居宅介護支援事業所の公正中立なケアマネジメントのための取組みの一環として、運営基準

(Ⅰ)当該事業所のケアプラン総数に利用を位置付けた各サービスの利用割合(訪問介護、通所介護、福祉用具貸与、地域密着型通所介護)

(Ⅱ)前6月間に作成したケアプランに位置付けた訪問介護、通所介護、福祉用具貸与、地域密着型通所介護の提供回数のうち、同一事業者によって提供されたものの割合について、利用者へ説明することを明示し、その内容を介護情報公表システムの運営情報に掲載することとする。

 

【論点②】

 逓減制

①ICTの活用を図っている事業所の方が、研修の受講時間やケアマネ業務以外の認定調査の委託業務に携わっている時間が⻑いにも関わらず、介護支援専門員1人当たり1か月間の労働投入時間が短いこと、更に平均取扱件数が多い。また、事務職員の配置を行っている事業所についても、同様に労働投入時間が短く、かつ、平均取扱件数が多い。以上を踏まえ、一定のICT活用(注)、又は、事務職員の配置を図っている事業所については、ケアマネジメントの質を確保し介護支援専門員の負担に留意しながら、その取扱件数を増加させることが可能と考えられることから、逓減制の適用を45件からとする。

※ICT活用:・事業所内外や利用者の情報を共有できるチャット機能のアプリを備えたスマホ・訪問記録を随時記載できる機能のソフトを組み込んだタブレット 等

※ 逓減制の適用を45件からとした場合には、特定事業所加算の要件(10)の介護支援専門員1人当たりの受け入れ可能な利用者数についても合わせて見直しを検討する。

 

②居宅介護支援費(Ⅰ)の適用上限を超える場合について、現在、事業所が自然災害や感染症等による突発的な対応で利用者を受け入れた場合は、例外的に件数に含めないこととしているが、地域の実情を踏まえ、以下の場合についても例外的な取扱いにすることを検討してはどうか。

・ 事業所がその周辺の中山間地域等の事業所の存在状況からやむを得ず利用者を受け入れた場合

【論点③】

通院時の情報連携

医療と介護の連携を強化し、適切なケアマネジメントや質の向上を進める観点から、介護支援専門員と医療機関の通院時に係る情報連携について、要件を明確化した上で、報酬上評価を行うことにする。

【論点④】

緊急的な対応に係る実費の徴収

緊急時等に業務外として生じた業務に係る費用については実費徴収が可能であることについては、「ケアマネジャーの本来業務と、それ以外の業務の線引きを明確にする必要がある」、「ケアマネジャーは専門性の高い職種であり、ケアマネジャーの専門性に特化した業務に集中すべきであるが、実費を徴収することで、本来業務外とされている作業についても、対応しなければならない事象が発生するのではないか」という意見を踏まえ、法令による対応ではなく、必要に応じて参考事例の周知等を検討する

 

【論点⑤】

看取り期におけるサービス利用前の相談・調整等に係る評価の在り方

介護保険サービス利用を前提とした退院に係る相談・調整について、看取り期における医療・介護連携を適切に進める観点から、利用者の死亡によりサービス利用につながらなかった場合等に限り、モニタリングやサービス担当者会議における検討等の必要なケアマネジメント業務や給付管理のための準備が行われ、介護保険サービスが提供されたものと同等に取り扱うことができるケースについては、基本報酬の請求を可能とする。

 

【論点⑥】

介護予防支援

業務負担が大きいとされる介護予防支援におけるケアマネジメント業務について、外部委託を行いやすい環境の整備を進める観点から、地域包括支援センターが委託する個々のケアプランについて、委託時における居宅介護支援事業所との連携を評価する加算(委託連携加算【仮称】)を創設することとする。

その際、質の高い介護予防ケアマネジメントを実現する観点から、居宅介護支援事業所と地域包括支援センターとの適切な情報連携等を求める。

 

まとめ

今回の審議会では、他事業も検討の詳細や対応策までが示されており、大枠が固まってきています。

注目すべき点はどの事業も『IT化』がキーワードです。

居宅介護支援では、小規模事業所でも算定が可能になると予測される特定事業所加算や、予防支援の加算の創設等の加算も大きくポイントですが、事務作業を担うシステムがある、居ることをもって担当件数が従来よりも多くすることができることも注目すべき点です。

 

【令和3年 介護報酬改定のポイント】

①人材不足に対し、特定事業所加算の算定を行うことを条件として賃金を上げる。

②事業運営を効率的に行うために取得すべき加算の運用には、サービス提供責任者の業務効率化が欠かせない。

③生産性の向上は、IT導入ありき!介護業界全事業にとってもキーワード。

 

 

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